最近ニュースやワイドショーを見ていて、本当の、そして本来の報道とは何ぞや??っと疑問に感じることが多い。

つい先日の痛ましい長崎の鉄砲乱射事件に対する報道も、ワタシの頭の中では疑問符だらけ・・・。

犯人はスポーツジムで散弾銃を乱射し、二人の命を奪い、子供を含む数人の方々に怪我をさせた。 そして事件の翌日、犯人と思われる男の自殺体が近所の教会の敷地内で発見された。 その後の調べで、犯人と思われる男は被害者の一人で亡くなられた男性と事件現場のスポーツジムで会う約束をしていたらしい。

っとまあこれが事件の概要だけど、昨日そして今日のニュースで「犯人は散弾より威力の強いスラッグ弾を使った可能性がある」とか、「レーザーサイト付きスコープを使用していた」って言ってたけど、こういう情報ってニュースで流す必要あるの・・・? 殺人に使われた道具の詳細を繰り返し聞かされたら遺族だって堪らないだろうし、第三者の一般市民にとって、犯人が何をどういう風に使ったか、、、なんて知る必要があるの・・・?

実際の話し、散弾にしてもスラッグにしても殺傷力はどちらも有るわけだし、ある状況下においては散弾の方がより危険になり殺傷能力もスラグを上回る、そしてその逆もまたあり得る・・・。また動いている標的に対しては、レーザーサイトが付いていようがいまいが、スコープはあまり役に立たない・・・。

例えば死傷者が出た交通事故のニュースで「事故を起こした車は3リッターV8エンジンで、パドルシフト付でした」って言う・・・? そんな情報には全く意味が無いでしょ。 それと同じように銃のことを何も知らない人達に弾の、それもあまり正確ではない情報を吹き込んでもそれは正しい報道と言える・・・?

散弾であろうがスラグ弾であろうが残酷な犯行は行われ、尊い人間の命が奪われてしまったと言う事実に何の変わりもないし、このような痛ましい事件の予防のため、または解決のためとしても、何の役にも立たない野次馬的な情報でしかないと思うのだが・・・?

※ スラッグ弾と言うのは、一つの弾に細かい鉛や鉄の粒が入っている散弾に対して、外見はほぼ同じだが大きな鉛の塊が一つ入っている弾。 有効射程距離が散弾より長くなるため、ライフルを持っていない(日本では、ライフルを所持するための最低条件として散弾銃や空気銃の所持暦が 10年以上必要)人が、鹿や猪などの猟をする時に使用することが多い。